11方法論

2020年7月2日

第十一章 方法論

方法論(methodlogy)とは、人間がいかにして客観的な真理に到達することができるかを論ずるものである。実際、方法を意味する英語のmethod は、ギリシア語のmeta(従って)とhodos (道)に由来している。したがってmethod(方法)とは、何らかの目的を達成するためには、一定の道に従わなくてはならないことを意味しているのである。

古代ギリシア以来、今日まで多くの哲学者が、それぞれ特有な方法論を展開し、事物の道理を探求してきた。ここではまず従来の代表的な方法論の要点を紹介し、次に統一思想における方法論すなわち統一方法論を提示する。そして従来の方法論を統一方法論の立場から論評しようとするのである。

ここで一つ付け加えることは、認識論や論理学の場合と同様に、従来の方法論の内容を具体的にまたは学術的に紹介しようとするのではなく、ただ従来の方法論がもっていた問題点に対して、統一方法論が解決しうることを明らかにするために、その要点だけを紹介するということである。