三大王権

(二)三大王権

三大王権の意義
三大王権というとき、まず三大王権は三大主体とどのような関係があるのか、という疑問が生じるかもしれない。「三大主体思想」において述べたように、三大主体は家庭の中心、学校の中心、職場の中心をいうのであり、その三つの中心が主体ということである。一国の王は、国の中心であるためにやはり主体である。ここに三大王は王が三人であるから、三大主体のように感じられるであろう。しかし、三大王と三大主体は同じではない。

三大王権の「王」は、世俗的な王のように一国の王を意味するのではない。それは家庭の中心、すなわち家長を意味するのである。家長は父母である。したがって三大王権の三大王は、三代にわたる父母を意味する。具体的にいえば、祖父母、父母、子女の三代をいうのである。ここで祖父母、父母、子女の「三だい」の「だい」は大きい「大」という字ではなく、世代の「代」をいう。しかし三大王権という時の「だい」は「大」という字であって、三つの大きな王権という意味である。同じ「だい」であるけれども、その意味はそれぞれ違っているのである。

ところで、王権はまさに王の権限をいう。世俗的には、王はすべての国民を王権でもって治める頂上的な存在、すなわち最高の位置にある存在である。ところが天国においては、すでに述べたように、王は家庭の中心である家長、すなわち父母というのである。家庭においては父母が王である。国の王は国の父母である。企業体も天国では拡大された家庭であるために、企業体の長は企業体の父母の立場であって、やはり王である。

それでは、家庭において、なぜ王が三人いるようになるのであろうか。家庭の父母は一つであるから王も一人だけであるはずなのに、なぜ王が三人になるのかという疑問が生じるのである。しかし過去、現在、未来から見るとき、王が三人になることが分かる。すなわち、過去の父母、現在の父母、未来の父母がそうである。したがって三大王とは、祖父母、父母、子女をいうのである。祖父母は過去の王であり、父母は現在の王であり、子女は未来の王である。

そのようにして祖父母も王であり、父母も王であり、子女も王であるために、祖父母にも、父母にも、子女にも、王の権限が与えられている。したがって、三大王権というのである。しかしその性格は異なっているのである。

三大王権の性格
祖父母は、過去に属する方であるから過去の王である。過去の王とは、過去に地上を代表した王であったということである。では今は何でもないかといえば、今も王である。しかし今は地上を代表した王ではなく、霊界を代表した王である。過去には父母の立場に立つ地上の王であったが、今は祖父母として霊界を代表する王なのである。そればかりでなく、神をも代表した立場が祖父母である。すなわち祖父母は、家庭において霊界を代表し、神を代表しているのである。したがって、原理でいう神を中心とした四位基台は、本然の世界では祖父母を中心とした四位基台となるのである。

本来、家庭の四位基台の中心は神または人類の真の父母であるが、祖父母がそれを代身する立場で四位基台の中心となるのである。したがって、これからは祖父母の位置が神の位置になるのである。祖父母は家庭において最高となり、神の立場になる。したがって子女も父母も、共に祖父母に最高に侍らなければならない。

そして父母は、現在の地上を代表する王である。祖父母は霊界の王であり、父母は地上の王である。また父母は、家庭を代表するために、家庭における王である。そして子女は、未来の家長である。現在は王ではなくて、王子、王女の立場であるが、王子や王女は未来の王や女王となるのである。そのように子女は、未来の地上の王であり、家庭の王である。そうでありながら、またすべての後孫を代表する立場である。子女に続いて孫、曾孫などが生まれるが、すべて未来の王であり、未来を代表する立場である。